本好きの下剋上〜本好きの限界突破!ゼロから始める異世界製本生活

異世界転生ファンタジー

「本が読めない世界なんて、耐えられない…!」——そんな本好きの叫びが異世界での“下剋上”を巻き起こす!本が貴族のものだった時代に、病弱な少女が挑むのは、自作本による夢の実現。

作品の基本情報

項目 内容
タイトル 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」
著者 香月美夜
イラスト 椎名優
出版社 TOブックス
発売日 2015年1月25日
巻数 第1部 第1巻(シリーズ全体は完結済)
ジャンル 異世界転生/ビブリアファンタジー/ものづくり

あらすじ

本が大好きな女子大生・本須麗乃は、地震で命を落とし、目を覚ますと異世界の5歳の少女・マインに転生していました。

しかしその世界では、本は貴族の特権品であり、庶民が手に取ることは不可能。

さらにマインは体が弱く、自由に動き回ることさえ難しい状況です。

それでも「どうしても本を読みたい」という想いを胸に、マインは現代日本の知識を活かして、本を一から作ることを決意。

まずは紙作りから始めて、道具や材料を工夫しながら、夢の一歩を踏み出します。

周囲の人々との関わりや、小さな成功と失敗を積み重ねながら、彼女の“下剋上”が静かに幕を開けるのです。

おすすめポイント

  • 異世界転生×ものづくりの新鮮さ
    異世界ものには珍しい“本作り”をテーマにしており、知識と工夫で困難を乗り越える様子が面白い!
  • 病弱だけど芯のある主人公
    体が弱くても意志は誰よりも強いマイン。彼女の前向きな姿勢に心を動かされる人も多いはず。
  • 家族との温かな絆
    貧しいながらも温かい家庭環境が描かれ、家族愛にほっこりさせられます。
  • 中世風の世界観のリアルさ
    衣食住から宗教、経済まで丁寧に描かれた世界設定が、物語への没入感を高めてくれます。

読後の感想

読み終えたあと、静かに胸がじんわりと温かくなる、そんな1冊でした。

異世界ものにありがちな「チート能力で無双!」という展開ではなく、病弱な少女が“小さな一歩”を地道に積み上げていく姿が、とにかく丁寧に描かれていて、読んでいて応援したくなるんです。

特に印象に残ったのは、マインが本を諦めかけるたびに「だったら自分で作ろう」と考える、そのひたむきさ。紙を作るために泥にまみれたり、材料の調達に失敗したりと、決して順調ではないんですが、それでもへこたれずに前に進む姿がすごく健気で、気づけばページをめくる手が止まらなくなっていました。

また、家族とのやり取りにもグッときました。

とくに父ギュンターの親バカぶりや、姉トゥーリのやさしさが、ファンタジー世界のなかでもリアルで心地よい。

「この家族の中で、マインは生まれた時から本当に愛されてるんだな」と感じる場面が多くて、読んでいるこちらも幸せな気持ちになれます。

ルッツやその兄弟たちの付き合いのよさにもびっくひです。

急に色々と巻き込まれていきながらも、マインの想いに関わっけてくれる周りの人たちはいい人ばかりで嬉しくなりました。

第1巻は“導入”の色が濃く、派手な展開こそないものの、それでもマインの夢への第一歩に立ち会える感覚があって、物語の始まりとしては文句なし。

これから彼女がどんなふうに本を作っていくのか、続きが気になって仕方がありませんでした!

こんな人におすすめ

  • 本が好きでたまらない人
  • 地道に努力する主人公が好きな人
  • 異世界転生ものを穏やかな雰囲気で楽しみたい人
  • 読後にやさしい気持ちになりたい人

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まとめ

「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません」第一巻を読んで、改めて、今の自分と照らし合わせてみるのもいいかもしれません。

現代がどれほど便利かを考えるいい機会になるかもです。

「本がなければ作ればいい!」——その言葉どおりに、自分の夢を一歩ずつ形にしていくマインの姿に心を打たれました。

人々の優しさと情熱がつまった、じんわり沁みる異世界ファンタジーです。

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